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2−3.海岸施設へのアクセスビリティ
1)海岸道路と後浜へのアクセス整備
公共交通機関及び市街地から海岸施設までのアクセスビリティを十分考慮すべきである。自宅から公共交通機関を利用し、海岸施設最寄り駅までの交通は可能であるが、最寄り駅から海岸施設までのアクセスビリティは非常に困難であり、その対策及び配慮が必要である。
公共交通機関及び市街地から海岸施設までの交通が可能である場所では、特に、高齢者、障害者に対する安全性、利便性及び快適性を考慮した、アクセスビリティを考慮すべきである。
《解説》
現在・高齢者・障害者の利用可能な後浜へのペデストリアンデッキの計画は神奈川県で進行しており、交通の危険性の高い海岸道路では、主要な箇所にペデストリアンデッキを架けるなどの配慮が必要である。また、比較的後浜での段差・垂直移動が厳しい場所においては前浜へのアクセスをペデストリアンデッキで補う方法も考えられる。

 

2)後浜と前浜へのアクセス整備
後浜と前浜へのアクセス整備では、後浜の地形及び特性を十分把握すべきである。また、高低差の激しい沿岸部では、市街地からのペデストリアンデッキを後浜まで伸ばすことで後浜における段差を解消することも望ましい。一方、砂利や砂の多い後浜では、ボードウォーク、手すり等の設置によって視覚障害者、車椅子使用者にとってもゆったり歩ける空間を整備すべきである。
《解説》
高低差を有する場所では、垂直移動に対する配慮として縦断勾配8%以下(車椅子使用者が登坂しやすい勾配以下とする)のスロープ・歩道を設置し、勾配が長く続く場合には平坦な場所や溜まり場等のを設ける必要がある。また、敷地に余裕があり、越波や高潮の影響のない海岸において、垂直昇降機(エレベータ)を設置することを検討すべきである。

 

 

 

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